2021年 10月の過去ログ

2021-10-14

読書生活・ぼくとぼくらの夏(樋口有介著・文春文庫)

ブックオフ






ブックオフの文庫本のコーナーに行ってみた。
まずはその並んでいる本の量に圧倒された。
コーナーは二つに分かれていて美装本は370円でちょっとくたびれた本は210円。
どちらのコーナーも著者名のあいうえお順に並べられていて人気作家の物は多い。
私の場合は今はほぼ時代小説ばかり読んでいて、この所女性の書き手の「朝井まかて」や「西條奈河」などの本は新刊が出るとほとんど読む。
また、今一番書き手として唸らされているのは「高田郁」でシリーズ物の次が出るのが待ちどおしい・・・ちなみに彼女の代表作は「みおつくし料理帖」で全12巻で勿論全部読んだ。
現在は「あきない世傳金と銀」現在11巻まで続いているがまだまだ続きそうで愉しみ。
男性の作家では「上田秀人」がお気に入りで彼の筆力にはおののく。
「佐伯泰英」はこのところ出版社を変えて以前出した本を再度出版しているが紛らわしい。

ほぼ、新刊一筋だったが美麗本を見たら。ブックオフの利用も悪くないなと思った。
ひとわたり書棚を見ているうちに懐かしい本に出合った。
「ぼくとぼくらの夏」・・・この作品は1988年のサントリーミステリー大賞の読者賞をとった作品である。
さっそく買って読み始めたが、いまから33年も前の作品なのに全く古びていない。
時代背景は昭和で、まだ電子機器などない時代である。
友達同士が連絡を取り合うのもラインでも携帯などではない・・・黒電話。
私自身がその時代を生きていたから懐かしいのかと思ったがどうやらそうではない。
作品の持つ力で作者が17歳の少女や少年の心を活写しているのだ。

作者は「樋口有介」だが青春ミステリーを何作かものにしていてデビューは地方都市の前橋を舞台にした作品が多い。
本作は東京の西に位置する調布・府中が舞台だが懐かしい匂いがする。
実は私はこの作品を読んでハードカバーがどこかにあるはずなのだが・・・改めて文庫版を買ってみたのだ。
物語の始まりは同級生の少女が橋の上から飛び降り自殺をする・・・しかし状況から考えて主人公とその女友達が事件の解明に乗り出す。
主人公は刑事の息子で女友達は土地のテキヤの娘というのが面白い。
確かにこの物語は読んだはずなのに・・・事件の解決の所は全く覚えていない。

年と共に物忘れがひどくなってきたのは決して悪いことではないようだ。
こうしてまた昔読んだ本を再度楽しむことが出来るのだから・・・


yodaさんの投稿 - 17:59:32 - - トラックバック()