2021年 9月の過去ログ

2021-09-23

季節だより花だより・秋桜・酔芙蓉

流行り歌







バス停の前のコスモスの花が咲き始めた。
薄紅色と紅色が競うように花びらを揺らせている。
夏の終わりの頃から処処に黄色のコスモス風の花が咲き始めていたが、やはりコスモスは件の色でないと風情がない。
山口百恵が18歳の時に歌った「秋桜」を思わず知らず口ずさんでいた。

薄紅の秋桜(コスモス)が秋の日の 何気ない陽だまりに揺れている
此の頃涙もろくなった母が 庭先で一つ咳をする

コスモスの色と母の情景がメロディーと共に浮かんでくる。
山口は余り情感を込めずに淡々と歌っているのが良い。
またコスモスと書かないで「秋桜」という当て字も良い。
「秋桜」昔からある言葉かと思っていたら、これは作詞作曲の「さだまさし」の命名なのだそうだ。
さだまさしについてはちょっと・・・と思っていたが優れた歌人のようだ。

朝の散歩を再開して、ご近所コースを歩いていたところ、「酔芙蓉」の開花を発見。
朝であるからまだ花は真っ白であるが昨日の花が深紅の花びらを閉じていた。
不思議な花である・・・陽が高くなるにつれ白から紅色に変わり、夕方には深紅となる。
そして一日限りで花の命は終わるのだ。
この花を知ったのは「風の盆恋歌」という高橋治の小説。
舞台は越中おわらの風の盆・・・三日間にわたって胡弓の調べにのせて踊りあかすという盆の踊り。
こちらはドラマにもなり、「風の盆恋歌」という石川さゆりの歌もある。
作詞は「なかにし礼」であるが高橋の小説を下敷きにしている。
小説は中年の男女の恋の物語で風の盆の三日間だけ「おわら」の街で逢瀬を重ねる。
 
  蚊帳の中から花を見る 咲いてはかない酔芙蓉
  若い日の美しい 私を抱いて欲しかった
  しのび逢う恋 風の盆

高橋治は松竹の映画助監督で小津安二郎についたと言われている。
後に小説家に転身して恋愛小説の名手と言われていた今は忘れ去られている。
「風の盆恋歌」は新潮文庫で入手できる。
風の盆が有名になったのは高橋の功績が大だと言われている。
また、おわらの街では「酔芙蓉」を植えるのが流行ったとか・・・



 

yodaさんの投稿 - 12:01:26 - - トラックバック()