2022年 6月の過去ログ

2022-06-29

忘れえぬ人・人間の運命

身代わり









来し方の記に同じ下宿に住む男性が1年から4年まで同年齢であったことを書いた。
その中でOさんは3年生で「職業課程」の教師になるための科に行っていた。
女性の場合は同じ科のくくりとなるが家庭科の先生となる。
Oさんの出身は八丈島で、帰省すると必ず皆に島の名産を配ってくれた。

ある時、下宿屋にアルバイトの口が舞い込んだ・・・かなり良い条件のバイトであった。
勿論力仕事であるが、新宿の学校にスチールの家具を入れるのだ。
トラックで運んで、各教室の前に机と椅子を並べて置く。
バイトを持ってきたのは下宿屋の小母さんの妹の連れ合いさんだった。
以前もその仕事はやったことがあり、埼玉の学校まで運んだことがあった。
そこで経験のある私を指名してきたのだが・・・あいにくとその日は別のバイトが入っていたのでお断りした。
その代わり、Oさんが名乗り出てやってくれることになった。
私はその時、同宿のKさんと教科書会社のバイトがあって、立川に行っていた。

バイトを終わってKさんと下宿に戻ると小母さんをはじめ同宿の人たちが沈鬱な顔をしていた。
聞けば、私がやるはずのバイトでOさんが交通事故にあったというのだ。
当時、まだ、京王線が新宿の角筈あたりは地下に潜ぐっていないで路面を走っていた。
そのあたりは踏切も複雑で開かずの踏切もあったのだ。
Oさんは一緒に働いていた人が先に踏切を渡ったので遮断機が下りているにもかかわらず後を追って、電車にはねられたそうだ。
それから1週間新宿の病院に入院していたが、帰らぬ人となってしまった。

もしその時私が彼のバイトをしていたら・・・同じような状況になったかどうかわからないが何となく人間の持っている運・不運を感じた。
今も忘れることが出来ない出来事である。

方や、21歳で花の命をちらし、もう一方は82歳まで便々と生きながらえている。

どちらが幸せなのかはわからないが喜怒哀楽積み重ねてここまで来たが・・・今日もまた、猛暑のなかをクリニックまで行き4時間耐えなければならない。





yodaさんの投稿 - 09:50:10 - - トラックバック()