2022年 9月の過去ログ

2022-09-25

学びの窓・学習障害

レッテル化









前から来たいと言っていた甥の親子が遊びに来た。
甥は信州大学農学部林業科に入学したものの、松本で演劇にのめりこんで、結局卒業もせずに中退してしまった。
中退してからは健康機器の会社に5年ほど勤めたがその間も演劇は忘れなかったようだ。
それから一念発起して某有名おもちゃメーカーに就職して今に至り、ここで心機一転40歳を境に独立をした。
妻と子供2人・・・今まで築いてきた人脈をもとに船出をしたのだそうだ。
今のところ今までの人脈が生きて仕事も順調である。
奥さんも彼の仕事をよく理解していて後押しをしていてくれている。
子どもは5歳の男の子T君と2歳のお嬢ちゃんだ。
我が家を訪ねるのは2回目だったが、二人とも物おじせずにすぐになじんだ。

ところで、T君だが持参してきたのが「水木しげる」の妖怪図鑑だった。
それも岩波新書である・・・妖怪には彩色がしてあって説明は大人向けの文章だった。
母親に、紙と色鉛筆を持ってきてくれるように言い、おおまさらという妖怪を図鑑から写し始めた。
それがとても5歳の子どもとは思えないようなタッチだった。
輪郭を描くと今度は色も塗り始めたが結構おどろおどろしい。
私の図工教師の経験から言えばこの期の子どもの多くは箱に手足なのだが、絵を写しているとはいえ驚くべきことだった。
それに絵の説明として「大かむろ」と書きそのほか、塗壁、一反木綿などの絵も描いた。
塗壁も一反木綿も漢字で書いてある。
聞けばもちろん、ひらがなカタカナは読むことも書くこともできるそうだ。

ところが、幼児の頃から横浜市の検診を受けているうち、学習障害があるらしいと言われたそうだ。
特に、自分の世界には没頭できるが、周囲とのコミュニケーションが取りにくいというのだ。
実際、幼稚園に行き始めて友達とのいさかいが多くなった・・・
そこで月に一度市の教育相談で専門家から指導を受けているという。
今はだいぶ落ち着いて周囲とも協調できるようになったとか・・・
思えば私が現職の頃には「学習障害」などという言葉は無かった。
けれど今はレッテル化、分類化の傾向がないでもない。
もしかしたら私なども今の世の学級に居たら「学習障害児」だったかもしれない。
母親のNさんは「学習障害」と聞いてもオタオタせずにでんと構えてT君に一番適した教育を模索しているようである。






yodaさんの投稿 - 14:54:05 - - トラックバック()