"思い出"

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思い出

顔見知り。
テレビ。


 住宅地から駅に向かうミニバスを待っていました。
 ご近所と言うには少し距離が離れていますが、会えば会釈をするぐらいの付き合い人がやってきました。10歳位年配の男性です。気がついたので先に頭を下げると、ちょっといぶかしそうな顔をして、会釈を返してきました。そばに来て、初めて誰であるかがわかったようでした。
「いや,失礼しましたあんまりお若い格好をしているのでどなたかとおもいまして・・。」
親しげに、ニコニコしながら言いました。でも、お若いと言われるほどの格好でもないのですが、プールに行くのでチノパンにTシャツ、背にはバッグを背負って・・多分、お気に入りのキャップが5歳ぐらいわっく見せたのかもしれません。

「この前テレビ見ましたよ、立派な仕事をなさっているようですね。」
と、言われてしまいました。
「いや、私などそえものでして、出版社の社長ご夫婦の番組でしたから・・たまたまごらんいなったのですか。」
というと、
「いや、あれは、みたいとおもってみたのですよ。そうしたら、あなたが出てきたので、おどろきましたよ。」
本当に驚いたと言う口ぶりでした。そして、
「私も空襲に会いましてね、東京ではないのですが、15歳になったばかりの時でした。新潟でした。ひどい目に会いました。」

ちょうどそこに、バスがやってきました。それ以上の話は伺うことは出来ませんでしたが、あの番組が記憶の扉を開くきっかけとなったようです。そして、60年前に被災した人々のそれぞれの物語があるのだと言うことを思いました。



yodaさんの投稿 - 15:31:50 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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