"八ヶ岳南麓だより"

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八ヶ岳南麓だより

人のつながり









連休後半をゆっくりと山の家で過ごすことができた。
今年の春は遅かったようだ。
その分、山桜の満開に付き合うことができた。
タチツボスミレが咲き始め、リンドウのような形の紫の花が家の裏手に群れて咲いていた。
例年今頃には採れるはずの蕗は茎が5センチぐらいで残念。

気にかかったのは、連休には必ず顔を合わせるご近所さんが今年は来ていなかった。
昨年の秋、大病を患ったといっていたが。
山の家を開いて、今年で20年となるが人の入れ替わりあるようだ。
ペンション、レストランなどが当初の頃よりも少なくなっている。
たいていが、後継者が居なくて店じまいとなっているようだ。

歩いて15分ほどの所にクラフトの店があり、親しく付き合っていたが、いつの間にか奥さんが居なくなった。
店は寂れ売りに出していたようだが・・・今度はご主人が居なくなって奥さんがもどってきた。
連休の始まりの日に新規に店をオープンしたそうだ。
夫婦間のごたごたには係わりたくないのでしばらく遠ざかっていたが・・・今度は腰をすえて商売をするそうだ。

暖簾が変わっていたので散歩の途中によってみたらそれらの事情が分かったのだ。
ちょうどお昼時なので弁当をたのんだ。すると、
お茶を運んできてくれた男性が同席して弁当を食べ始めた。
どうやら、親しくしているお客らしい。
奥さんがその人に紹介をしてくれた。
東京で出版の仕事をしていて八ヶ岳南麓に山荘を持っているとのこと。
こちらの身分も差しさわりのない程度に紹介した。
と、児童出版のこともかなり詳しく、『春さん・・・』の汐文社も知っていた。
それから今の出版事情の話となり書店が次々とつぶれていることに及んだ。

「私の親しくしていた駅前書店も三月末で店をたたみましてね・・・」
「どちらですか・・・」
「京王線の北野駅前です。」
「私、その店を知っています。三晃堂と言う店ではありませんか。」
「そうです・・・ご存知なのですか。」
「知ってますよ、あの店の先代からの付き合いで、私の所で出した売れない本も置いてくれましたよ。ともかく品揃えが良かった。当代の店主とも何度か訪ねて話しました。」
「その、店主のKさんがなくなって店じまいなんです。私はそのショックからいまだ立ち直っていないんです。」
「えっ〜亡くなったんですか・・・まだお若いはずなのに・・・」
「21年生まれで、63歳と聞きました。」
「私と同じ年ですよ・・・・」

絶句



                                                     


yodaさんの投稿 - 18:06:36 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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