"ナンバの歩き"

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ナンバの歩き

甲野善紀さんのこと。
ナンバの走り・歩き。
近代軍隊の創成。


ナンバ歩きを語るときには甲野さんを抜きにしては語れません。甲野さんいついては、一昨年あたりに、『桑田選手』の再生と絡めて、以前の『徒然』で何度か紹介しました。ナンバの歩きは彼の武術の動きのなかで、うねらない、ねじらない、ふんばらないとする体の使い方理論と連動しています。甲野さん自身はこの動きを提唱し広めようとしているわけではないようです。甲野さんと出会ったスポーツの指導者たちが色々な分野に取り入れようとしている中で評判となっていったようです。とくに桐朋中・高のバスケット部のコーチたちがひとつの運動理論として、一人歩きさせています。甲野さんはそのことについていいとも悪いともいっていないようです。彼は絶えず進化している人なので、一つのところにとどまっては居ないのです。いつか折を見て理論や著書については紹介します。

ナンバの歩きについては今ハヤリの『デゥーク・更家」の歩き方の対極をなします。身体を捻らないようにして歩くのです。もっと言えば肩の線と腰の線を平行にしながらあるくのです。ですから、手を振るわけにはいかないのです。見て来たわけではありませんが明治以前の日本人はみなこの歩き方だったそうです。今もそのなごりとしてはお能,、歌舞伎、日本舞踊、民謡踊り(佐渡おけさ、阿波踊りなど)としてのこっています。右手、右足、左手左足を同時に動かす動きなのです。と言いつつも手は、ほとんど動かさず、意識のなかにとじこめているのです。

このナンバの動きが今のように手を振って歩くようになったのは近代軍隊の創設とかかわっていたようです。命令いっか団体として動く訓練をするためには西洋式でなければならなかったのです。欧米に追いつけ追い越せで明治の指導者たちは日本人の本来持っている動きを切り捨てて西洋式軍隊にふさわしい動ける人間の育成を図ったのです。その手っ取り早いやり方は学校体育の中に取り入れて日本人の改造をはかったのです。恐るべし教育の力です。キヲツケ,マエニナラエ、マワレミギなどの動きはナンバでは絶対に出来ません。考えてみれば子どもたちの身体を軍隊向きに変える片棒を率先してかついでいたのです。

yodaさんの投稿 - 11:41:14 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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