"季節だより風だより・赤い実"

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季節だより風だより・赤い実

ピラカンサ






散歩の途中、この季節に目に付くのはピラカンサの実である。
9月の終わり頃から10月にかけて紫式部の紫玉が目を惹いたが、取って代わってこの季節は珊瑚玉のような朱の色の玉である。
これから、2月ぐらいまで目を楽しませてくれる。
ピラカンサを初めて見たのは30年ほど前、信州の伊那に住む叔母を訪ねた時だ。
叔父がなくなってその弔問に訪れた。
赤い実をつけた低木を生垣にしていたのだ・・・そばに寄ってみると、枝にはするどい棘があり、その名がピラカンサ。
それから、あちこちで見かけるようになった。
今頃の季節だと、実がびっしりとついている割に鳥たちは集まってきていないようだ。
散歩道の中で石橋入り緑地の東屋の付近に群生したような所があり、そこは人が立ち入ることが出来るような場所ではない。
どうやら、鳥達が種を運んできたように思える。

この赤い実はなんでも口に入れてしまう私が何故か躊躇してしまうものがある。
赤の色が危険信号のように思えるのだ。
それでも、鳥達が種を運んできたものであるならば、食べられないこともないのだろうが・・・・
そこで、調べてみると、日本ではこの実のことをトキワサンザシと言うのだそうだ。
バラ科の植物である・・・バラ科といえば、リンゴ、ナシ,モモなどと同じ仲間なのだ。
それにサンザシの実は漢方などにも使われ、「サンザシ酒」というものを聞いたことがある。
ところがバラ科であっても、ピラカンサには青酸性の毒性があると書いてあった。
口に入れると、吐き気をもよおすような不味さで,後味がずっと残り、腹も壊すそうだ。
それでは何故、鳥が食べるのか・・・この毒は初期の頃の実にあって、時を経ると、毒性がなくなってくるという。
ちょうど、自然界に食べ物がなくなってしまう厳冬の頃に食べごろになるのだ。
それに、鳥達の味覚と人間のそれとが同じわけもない。
バラ科の食用になる実だって、初めからそんなに美味しかったわけでもあるまい。
リンゴなどもいくたびもの品種改良の結果、ツガルやフジなったわけだ。

ピラカンサを品種改良して食用にする・・・まぁ、誰もそこまでは考えないだろう。
余りに実の色が赤すぎて食欲をそそらないのだ。
やはり、食べ物のなくなった頃の鳥たちの餌となるのが順当なんだろうなぁ。

ちなみに、2月頃の毒性のなくなった実を食べた人がいたそうだが、ほのかな甘味があってそれほど不味くはなかったそうだが・・・




yodaさんの投稿 - 16:08:26 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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