"季節だより風だより・散髪"

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季節だより風だより・散髪

案山子





退職時に勤めていた日野市立南平小学校の近くにある床屋に行ってきた。
この店が創業の時からの客でかれこれ25年ほど通い詰めている。
家からははちバスを使って北野駅まで出て、京王線で南平駅まで行き、それから店までは歩いて15分ほどだ。
車を運転していた頃には20分程で着いたが、今は45分ぐらいはかかる。
我が家の近くに床屋がないわけではないけれど、やはり通いなれた所に行けば、黙って座っているだけでそれなりの形に整えてくれる。
それに、マスターとの話も結構楽しいのだ・・・床屋は昔から情報が集まるところで、町内の人のたまり場でいろいろなうわさがゆきかったようだ。
江戸時代の市井を描いた捕り物帳のような話では八丁堀に在った同心の屋敷には毎日、髪結いが通い髪を整えながら噂話をして、密偵の役割をしていたそうだ。
もちろん現代にそのようなことはないが私の場合は教え子の動静などを知る事が出来る。
また、庶民的な政治談議なども気軽に話せて彼の話してくれる話はかなり正鵠を射ている。
たとえば今回の選挙では、緑のタヌキさんが言った「排除」が政局を変えたというのだ。
国の総理大臣を目指そうとするならば排除の論理ではなくたくさんの人を受け入れる懐の深さがないとチャンスはめぐってこないだろうと・・・
全く同感であった・・・新しい党の立ち上げを発表した時にはもしかしたらひっくり返るかもしれないと思ったが、どうやらアベチャンと同じ穴のタヌキならぬむじなだったと。

床屋の楽しみはもう一つ店の近くにある、『えびすや』というラーメン屋に寄ってラーメンカレーセットを食べる事だが、このところ夏に減った体重がリバウンドし始めたので今回は断念した。(木曜日はえびすやは休業なので誘惑を断ち切るために本日散髪した)
また、この床屋に行くのにはもう一つ大事な事があるのだ。
南平小とのご縁は切れてしまったけれど、今から25年ほど前に最後に受け持った子ども達が植えた記念樹の桜を観に行く。
花の時は勿論だが、これからの季節は紅葉である・・・二抱え以上もある大樹となっている。
ついでに観てくることとしては学校田だ。
南平小は自前の田圃を敷地内に持っていて田植えから稲刈りまで子ども達に体験させるのだ・・・収穫したコメは学校給食で供される。
田圃が出来たのはやはり20数年前で、作る時には学校側の委員としてかかわった。
田圃の水は井戸を掘って汲み上げて田圃の周りを一回りさせて水を温めて田圃に入れた。
私は当時は担任から図工の専科となっていたので2学期の初めには授業の中で案山子づくりをさせた。
今回の散髪の帰りに田圃を見に行ったところ、すでに稲刈りも終わっていて、田んぼの中に干場を組んで稲束掛けしてあった。

その傍らには雀から稲を守るように背広姿の案山子が毅然と立っていた。



yodaさんの投稿 - 16:57:32 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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