"かたくら通信・ランドセル"

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かたくら通信・ランドセル

大きなお世話






今日も散歩の時のはなし・・・
まだ足のかかとの痛みが完全に治ったわけではないのでまたもやショートコースにした。
と、家から出て50メートルほどの所に立っている電柱の傍らに黒いランドセルが裏返しになって置いてあった。
置いてあるというよりも投げ捨ててある様子である。
手にしてみるとかなり重くて何か尋常ならざる雰囲気を感じた。
教師を40年近くやっていたのに教科書やノート文具類を入れたランドセルがこんなに重いとは思いもしなかった。
そこで、まず思ったのは一年生があまりに重いので、ひとまずそこに置いて家に帰ってお母さんでも呼んで一緒に運んでもらう。
でもそのランドセルはピカピカの新品というわけではなかった。
次に考えたのは、下校途中に友達にいじわるされて、隠されたか、なげすてられた・・・
ともかく、我が家の近くには小学生は居ないので思い当たる子どもは浮かばなかった。
辺りに人は誰もいないのでとりあえず散歩は中止してランドセルを家に持ち帰った。
ランドセルには名前は付いていなかったので、タカコサンと中身を調べてみたところ6年生の教科書が入っていて記名もしてあった。
もちろんその名前に思い当たる節もないので、通りを隔てたTさんの家に6年生が居ることを思い出して、訪ねてみた。
すると友達であることが分かったので一緒に届けに行くことにした。
本人はまだ帰っていないようで、ともかく留守番をしていたお婆さんに預けた。
ランドセルを届けた事情を話したが耳が遠いとかで、うまく話が伝わらない。
すると、そこにご本人が帰ってきた…事情を聴くと、下校途中でちょっと気になることがあったのでランドセルを電柱の下に置いて確かめる為に戻ったのだそうだ。
その「気になる事」については話さなかったけれど、ランドセルが無くなっていたはずなのに淡々と話した。
ともかく、持ち主がわかってよかったけれど、何か狐につままれたような気分になった。お婆さんは何度も頭を下げてお礼を言ったが、本人は困った風もなく何か他人事のような態度で、何か余計なことをされてしまったような不服そうな顔つきであった。
彼が気になってランドセルを放り投げてまで確かめに戻ったことも気になるところだった。現役を退いて今年で18年となるが、今の子どものことは分からなくなってしまったようだ。
結局、散歩は中止にしてしまったが、本当に子ども達は変わってしまったのか、それとも私の感性が鈍くなったのか・・・
今の世の中は見て見ぬ振りが大事なのだろか・・・

多分、私は大きなお世話をしてしまったのかもしれないぞ。




yodaさんの投稿 - 16:42:49 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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