"かたくら通信・メッセージ"

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かたくら通信・メッセージ

78歳の現実








今年の年賀状のメッセージに次のようなことを書いた。
「眼がかすみ、耳がとおくなり、匂いも嗅ぎ分けられなくなりました 78歳の現実です。(中略)けれど、言いたいことは大きな声で発信していきたいと思います」
そして、昨日の葬儀でまさにこの現実を突き付けられた。

葬儀は1時からだったが、親戚でもあるので斎場に一時間ほど前に付いた。
ここは甲府ではかなり大きい施設で結婚式場も併設されていて、実は息子の結婚式もここでやったのだ。
けれど、駅から乗ったタクシーの運転手によると経営者が変わって30年近く前の状態とは違ってきているようであった。
まずはタクシーから降りても、どのように斎場に行けば良いのか案内のようなものが分らなかった。
斎場のような建物の前にプレハブがあってそこにG家葬儀受け付けとあったので中に入ってみるとまだ誰も居なかった。
けれど受付の表示はしてあったのだが、そこを通り抜けていくと斎場の玄関に至るようになっていた。
そして腕章をした係のような人がいたので「親戚の者だけれど・・・」と言うと、まだ受け付けは始まっていないので取り合えず3階の控室に行くように言われた。
エレベーターで上がっていくと、大きな部屋で50人ほどの人が食事をしていた。
そこには見知った顔が一人も居ないのだ。というよりも、眼がかすんで、居並ぶ人たちの顔が判別できなかったのだ。
すると、すぐ上の姉が気が付いてくれて自分の席の隣に案内してくれた。けれど目を凝らしてみてもほとんど知らない顔ばかりだった。
姉は私の分の食事を取りに行っていてくれて席を離れた・・・そこで、隣に居た男の人が親しげに話しかけてきた。
どこかで見た事はあるのだが分からない。
加えて聞こえの悪い左の耳の側に座っているので話している事も聞き取れない。
怪訝そうな顔をしていた所に姉が戻ってきてくれて、その男の人を紹介してくれた・・・川崎に住むという7歳下の又従弟だった。
30年ぶりの再会でお互いにジイサンになっていて霞眼の私には判別できなかった。
「眼がかすみ、耳がとおくなり」の現実に加えて話す相手も年を取っているので記憶に残っている容貌と変化してきているのだ。
葬儀なので勿論大きな声で発信できるわけもなく、78歳の現実を突き付けられた。

葬儀が終わって会場を出ようとすると「イツオさんではありませんか」と同年ぐらいのご夫妻に声を掛けられた。
「お父さんにお世話になったDです」と言った。
40年ほど前、父がロータリークラブの地区のガバナーをやっていた時に奥さんの方が秘書のような仕事をしていたのだ。
「お父さんにそっくりになりましたね・・・遠くから見てすぐ分かりました」と言った。歳を重ねるごとに父に似てきたのは自分でもわかっている。
似ている事でこのような再会もあるのだなぁ・・・

姿かたちは似てきてもいまだ父を乗り越える事は出来ないままでいる自分なのだが・・・

yodaさんの投稿 - 17:34:18 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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