"季節だより花だより・陽春の花"

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季節だより花だより・陽春の花

桜・花水木







我が家から歩いて3分ぐらいの所に住宅一戸分くらいの植え込みがある。
管理は八王子市がしているようだが、ここに桜の樹が2本ある。
樹齢は定かではないが我らがこの地に来た時にはすでにあったので少なくも50年は過ぎていると思う。
桜の品種がなんであるかは分からないがソメイヨシノではないことは確かである。
花の色は白く、花と共に小さな葉がついているのだ。
咲く時期もソメイが花吹雪になる頃に咲き始めて、ちょうど今頃が満開となっている。
花から受ける印象は清楚…大樹でありながら周りの木々と競わずひっそりと咲いている。
始めの頃は「大島桜」と思っていたが、咲く時期がちょっと違うようである。
いろいろ調べてみているのだが定かではない。
花の色や葉の形からすると「深山桜」が近いかもしれない。
けれど、調べてみると、花の開花時期が5〜6月で葉が完全に展開してから咲くとあったので違うかもしれない。

名前がなんであるかはともかく毎年ソメイヨシノが終わった後に咲くのだが、楽しみと共に哀しい想い出もある。
ちょうど、この桜が満開になった時に身罷った友達がいたのだ。
友は北野駅前に書店を開いていたKさんというのだが、団塊の世代で私の弟と同じ年だ。
彼はちょうど学生運動華やかなりし頃の活動家の一人であったようである。
大学は関西の国立大学の医学部に在籍していたが故あって中退して東京の某私立大学の法学部を卒業するが北野駅前で書店を開業する。
私が出会ったのは彼が50代の初めごろでその付き合いは10年余であったが、彼から学ぶものは多かった。
前述した略歴については生前には一切語らなかった。
始まりは書店の店主とお客という関係であったが、通い詰めるうちに親しくなった。
ともかくその博識ぶりに驚かされた古今東西・・・彼が知らないことはない。
加えてその本の品揃えは私が探す本は殆どあった。
そして文筆家であり文章に対し的確な評論をもなした。
私がブログを始めた頃に後押しをしてくれて励ましの文章を何度も寄せてくれた。
それが突然、花の満開の前に店を閉めて花吹雪の頃に亡くなったという。
これまでに哀しい別れはいくつもあったが彼との別れは突然だったのでしばし呆然。

実はこの桜の満開と同じころに咲く花に「ハナミズキ」がある。
彼の書店の前に一本のハナミズキがあって閉店の時に白い花を咲かせていた。
私は勝手に彼の命日を「花水木忌」としているが桜、花水木、と繋がりながら今年も亡き友のことを忍んでいる。

yodaさんの投稿 - 17:19:41 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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