"季節だより風だより・冥界通信"

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季節だより風だより・冥界通信

春死なん









タカコサンが3月27日、幼馴染Gさんのお墓参り行ってきた。
Gさんは西行が好きで「願わくば 花の元にて 春死なん その如月の 望月の頃」
と常々口ずさんでいたそうである。
そして、念願通り、桜の満開の時に旅立っていった。
それが2019年4月5日のことである・・・一昨年の桜は今年よりも遅かったようだ。
そして、今年は桜の満開に合わせて27日の墓参となったのだ。
すると、冥界よりご主人代筆の便りが届いてきた。

「本日は恭子様には道案内もせずに 草はらのような墓に詣って頂きありがとうございま した。 墓の番地はなかなか覚えられず、もとよりこんな石の下に閉じ込められるのは  希望していなかったのですが、人間界を離れてしまいいかんせん・・・
ちょうど花も 程よく開いていたそうで、アノときの『花の下にて・・・』を 思い出 して頂けたのでしょうか。 お会いして昔話でもしたいところですが、なかなか難しい ことですね。
 ウチの連中はちび犬を手に入れて今はまるで赤ん坊の世話に明け暮れて いるようで す。 子供を持つということがどんなに大変か、ほんの少し解ったかな?ダメだろうけ ど。 そんなワケで墓の掃除にも来ていないようです。
 墓地内をウロウロ歩かせてしまい 申し訳ありません。亭主に良く言っておきますが、 掃除やってくれるかどうか。 とにかく、御礼まで。 
 おやすみなさい ギョウコ 」

そこで、タカコサンは返事を書いた。
「昨日は久しぶりにゆっくり貴女と過ごせてよかったです。
 お墓参りが、こんなに楽しい気分で帰ることになろうとは・・・思ってもみませんで した。多磨霊園駅のバス乗り場が整備されて分かりやすかったし貴女の住所もスマホ に記録してあるので順調に到着できたのですけど??
 ひとの記憶なんていい加減なものですねえ真ん中の石ばかりさがして、周りにあんな に植物があったなんて・・・
 サクラも見事でした。また伺いますね。 タカコ」

「ありがとうございます。
 墓地の周りをうろうろさせたのは、真っすぐに到着されるのは少々気恥ずかしかった のです。
 実は、一緒に歩きたかったのです。
 いつもは墓のそばにある、ウチワカエデを見上げているので、一緒にそぞろ歩きして 見せてあげたかった・・・・ギョウコ」





yodaさんの投稿 - 10:21:08 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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