"おもしろテレビ館・軍艦島"

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おもしろテレビ館・軍艦島

博士ちゃん







もし元気だったら是非行ってみたいところがある。
長崎県の沖合にある端島・・・通称軍艦島である。
ここは元三菱系の炭鉱の跡で、2015年「明治日本の産業革命遺産・製鐵・製鋼・造船・石炭産業の構成資産の一つ」として世界文化資産登録がされた。
この島は長崎市高島町の沖合に浮かぶ半人工島である。
南北480メートル東西180メートル、周囲1.2キロの小さな島である。
主にここで掘り出された石炭は八幡製鉄で使用する石炭として供給された。日露戦争以後端島の人口は炭鉱夫を含め拡大して最盛時には5267人まで達し日本で一番人口密度の高い街となった。

また島には当時の最先端技術が惜しみなく投入されて、1916(大正5)年日本で初めての鉄筋コンクリートの高層アパート30棟が建設された。
そしてそこは未来都市でもあったのだ。
昭和の中頃に庶民の高嶺の花であった三種の神器であったテレビ、冷蔵庫、洗濯機などもいち早く各家庭に導入された。
けれど国のエネルギー政策の転換で石炭から石油に移るにつれて急速に斜陽産業となっていく。
そして1974年に正式に閉山が決まり全住民が島から退去し無人島となった。

あれから47年、島は風雨にさらされて崩壊の一途をたどっている。
今は島全体が長崎市に移管されて観光資源として島への一部上陸が許されているようである。
実は、先週土曜日の午後7時から「博士ちゃん」という番組でスペシャルが組まれて島の全容を見せてくれた。
島に蘊蓄のある少年が案内するという企画であったがドローンを飛ばしたりしてその細部まで見せてくれた。

私は以前からこの島の廃墟に興味関心があって「軍艦島」(小林伸一郎写真・金の星社)という写真集を持っている。
この写真集はおそらく2015年頃に撮った写真であるが、これとテレビの映像とを比べてみると、この6年の間にずいぶんと剥落が進んでいるようだった。
私がこのような廃墟に惹かれるのは滅びゆく者の美しさ・・・すべてのものはやがて朽ちて廃墟と化していく。
その空しさや抗することのできないことに虚無があり、そこに生きていた人々の生活に想像を巡らせロマンを感じるのだ。

置き去りにされた三種の神器、廃校となった教室に残された机、壁に貼られたポスター、去っていった日からめくられることのないカレンダー
それらのモノの向こうから人々のざわめきが聞こえてくるのだ。







yodaさんの投稿 - 10:58:15 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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