"八ヶ岳南麓だより・ほうとう"

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八ヶ岳南麓だより・ほうとう

可も無し不可もなし







甲州名物といえば「ほうとう」の名前がまずあがる。
けれど、わたしが甲府にいた頃、昭和30年代にはまだ「ほうとう」を食べさせる店などなかった。
ほうとうは各家庭で作って食べる普通の食事だったのだ。
それぞれの家に流儀があって、味も違っていた。
ただ共通していたのは、自宅で打った太めの麺でうどんのように茹でることなくそのまま汁に入れて煮込む。
汁は味噌仕立てで具材は家によってそれぞれ。
「うまいもんだよカボチャのほうとう」という俗謡のような言葉があるが、カボチャは入れていたようだ。
我が家ではサトイモと大根を入れるのが定番でその他にんじん、白菜、ジャガイモなど季節の野菜を入れていた。
ちょっと豪華版にする場合は油揚げなども入れたが肉の類は入れなかった。
精進料理に近い位置づけだったようである。

わが故郷の身延町切石では「ほうとう」と言わず、「のしいれ」といっていた。
小麦粉を練って薄く延ばしそれを細く切ってウドン状にして汁にいれる・・・のしたものを入れるから「のしいれ」単純明快な名前である。
大抵、祖母が麺を打っていたが・・・母は嫁に来るまでは麺うちなど知らなかったようだ。
祖母の直伝で甲府に出てきてからもメニューの中に入っていた。
「ほうとう」の変り種として、「あずきぼうとう」というのがあった。
粒餡の汁粉の中に打った麺を入れるのである。
けれど、私の子ども時代には砂糖がほとんど無かったので、塩味のお汁粉でさすがにそれは辟易した。

さて、昨夜のほうとうの出来栄えであるが・・・可も無く不可もなし。
汁に入れる具材にサトイモ、大根がなかったこと。
ジゴボウは水で洗ってつけておいたら、エキスのようなモノが染み出してしまってどうやら味が半減してしまったようだった。
結局、カボチャとジャガイモと干ししいたけとジゴボウの汁になったが、出汁にする煮干なども無く削りぶしを使ったがコクが出なかった。
加えてほうとうについてきた味噌が化学調味料が使ってあるらしく後味が悪かった。
タカコサンはほとんど食べなかった・・・ひとなべ作ったので今日のお昼もほうとうである。

せっかくジゴボウが手に入ったのに惜しいことをした。






yodaさんの投稿 - 10:16:43 - カテゴリー: 依田先生の徒然日記
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